売れないホームページのほとんどの原因はただ一つ、ホームページに“掲載している内容が会社パンフレットになっているから”です。
求人に応募してくる学生や取引先に見せるような内容になっているから売れないのです。
- 就職するにふさわしい会社ですよ。
- 取引するに信用出来る会社ですよ。
といったイメージを浸透させることを狙った構成になっており、『何かを売る』作りにはなっていないからなんです。
ではなぜ、こんな作りになってしまっているかというと、インターネットが普及して、皆がホームページを持ち始めた際に、それを作ったのが“それまで印刷物で会社案内を作っていたデザイン会社だから”です。
紙の会社パンフレットを作っていた業者が、紙に変わってウェブサイトを作ったからです。
そして、基となったのはトヨタや日立製作所といった大企業のホームページの真似だからです。
大企業のブランディングのためのサイトを中小企業も真似して作ってみたものの、売上げには一切貢献しないサイトを皆がこぞって作成したというのが現状なのです。
中小企業にブランディングは不要
毎月、広告宣伝費用に数千万~数億円を使うような会社規模でなければ、ブランディングのためのホームページなど不要です。
大企業はホームページで売ろうとはしていないので、ブランドイメージを確立することが狙いなのです。
- 大手家電量販店でライバル商品と共に陳列された状態で選んでもらう。
- トヨタや日産、ホンダとディーラーが並ぶ通りでお店に入ってもらう。
これだけが狙いで、そのためのイメージ戦略です。
中小企業に本当に必要な物は、毎月の売上を伸ばしてくれる優秀な営業マンの代わりになるホームページです。
集客と販売を切り分けて考える
私自身、トヨタのディーラーで営業マンをしていたので分かるのですが、業種に関係無く実業の営業の場合、集客と販売の両方を担っていることが多いです。
新規見込み客の開拓から成約クロージングまで、営業職の方が一通り行いますよね。
この新規客の開拓(集客)と成約クロージング(販売)を切り分けると非常にラクになります。
営業活動の中で辛く難しいのは新規客の開拓です。
飛び込み訪問、テレアポ、ファックスDM、チラシ配り、ポスティングと様々ありますが、これをホームページにさせてしまうのです。
あなたは、欲しいと手を挙げた方へ対応(クロージング)する。
これが理想のカタチであり、それが可能なホームページの作り方をお伝えします。
ちなみに、新規客の開拓から販売までを全部ホームページで完結させているのが、ネットショップです。
運営側は、集客対策から受発注管理、商品の梱包、発送手配、在庫管理、顧客管理、入金管理といった裏方作業に徹することになります。
売上げが上がる仕組みを設計する
ホームページはタダ作れば売れるというものでは無いということは、すでにご理解頂けていると思います。
売れるホームページにするためには、『売る戦略』を立てる必要があるのです。
- 見込み客は普段どんなサイトを見ているのか?
- どのような方法であなたのサイトに辿り着くのか?
- 訪問してくれた人にどうやってアプローチするか?
といった人の流れを想定した戦略が必要です。
具体的には、ビジネスプランとマーケティングプランの2つを設計します。
ビジネスプラン設計とは、ホームページでどこまでやるかを決めることです。
例えば、居酒屋や美容室、エステ、整体院などであれば、来店もしくは予約をゴールとします。
リフォームや外構工事などの建築関係であれば、お問い合わせや資料請求、見積り依頼をゴールとします。
つまり、ホームページを訪れた見込み客に『してほしい最終的な行動』を明確にすることです。そして、そのために必要なシステムや電話回線、社内対応方法等、作業を全て洗い出し設計します。
マーケティングプラン設計は、見込み客の属性の絞り込み、集客方法の選定、売り方などを設計します。
クロージング方法を決める
ホームページで扱う商品・サービスには、1ステップ販売、2ステップ販売、コンサルティング販売、といった種類があります。
1ステップ販売…ホームページで直接販売(予約等も含めます)すること。ショッピングカート、電話、ファックス、申込みフォームを用いて販売する方法。
2ステップ販売…お問い合わせや資料請求によって個人情報を入手し、販促物の送付や訪問などのリアルな営業活動に結び付ける方法。営業マンが介在する商品やサービスはこちらで行います。
コンサルティング販売…1ステップ販売と2ステップ販売を併用したものです。1ステップで無料電話相談の申込みを受け付け、相談時にクロージングを行うといった手法です。士業の方などに向いています。
店舗でダイレクトに販売するようなレストランや美容室、整体院、病院といった業種であれば、1ステップ販売のクロージング方法が適しています。
リフォームなどの建築関係のように、お客様毎にお見積り内容が異なるような業種は2ステップ販売が適しています。
なお、2ステップ販売の場合には、お試しサンプル、お客さまの声や実績事例集、申し込み方法を記載したファックス用紙といったアクションツールも用意する必要があります。
ターゲットの属性を絞り込む
「見込み客の属性を絞りましょう」というと、100人中100人の方が、拒否反応を示します。
あなたも
「10代~80歳以上まで、すべての方に売りたいんだ」
「お金を払って頂けるのであれば誰でもいい」
「そんなことをしたら倒産してしまう」
こんな感情が生まれたでしょうか。
「万人向けこそが絶対的に正しい」
と思われているでしょうか。実はこの『万人向け』こそが反応しない、売れないホームページの最大の原因なのです。
ホームページへの訪問経路で最も多いのは、Yahoo!やGoogle検索からの訪問です。
何かしら知りたい事や悩み事に関するキーワードをYahoo!やGoogleに打ち込んで、その結果、表示されたホームページに訪れるのです。
北海道で雨漏れで困っている人が、東京の業者の情報を知りたいとは思いません。
東京で整体院を探している人が、大阪の治療院の情報を知りたいとは思いません。
ターゲットの属性を絞るということは、既存客の共通点の最大公約数を絞り出すことです。
性別、年齢層、住所、身長、体重、職業、年収、家族構成などを洗い出し、それらの平均値から人物像を作ります。
そして、その人物像に向けて情報を発信することが結果を得る最大の近道になります。
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